2019年1月の中央審議会答申(「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について(答申)」から早4年。現場では授業準備の時間等がきちんと確保され、授業はよりよいものへと変わっているのだろうか。本号では、校種や地域、立場等、さまざまな視点から働き方改革の現状と課題、変えるためのヒントをお届けする。
    
 目次
    【巻頭座談会】現場からの働き方改革を! 神吉満×岩渕和信×武田緑×福森なつ美×山田洋一
    巻頭言「働き方改革」は授業づくりに寄与できるか 石川晋
    
    パート1 学校における働き方改革とは何か
    楽しくない働き方改革からは卒業しよう 妹尾昌俊
    「ブラックな職場」=「教員の過剰労働」を改善するために 大内裕和
    神無き日本人の働き方改革 堀裕嗣
    「アップデートしたくなる環境づくり」を目指す伴走型支援 大野大輔
    学びとあそびをつくる・働き方をつくる 辰巳真理子
    特別寄稿「授業に責任と誇りを持ちたい」から声を上げることにした 西村祐二
    
    パート2 現場から問う!学校における働き方改革
    力量形成には、戦略と覚悟が必要である 高橋尚幸
    「笑顔」と「元気」と「創造力」のあふれる学校づくり~校内研修と働き方改革で授業づくりの楽しさを知る~ 中田伸代
    現場発! 子供と向き合う働き方  それを支えるのが 校長の働き方 竹花剛二
    30分で会議が終わり、変化を起こす「ブリーフミーティング」 鹿嶋真弓
    多層型支援で実現する「働き方改革」 福田裕美
    AIが得意とする「生産性を上げる運用」と「創造性を高める運用」 坂本良晶
    子どもの姿について共有することで得られるもの 山田いずみ
    まちを歩く・人と関わる・思いにふれる 八波田美幸
    私たちが子どもと向き合う意味〜部活動の場にいる者として〜 杉本直樹
    学校から一度離れ、復職したことで見えたこと 阪本龍馬
    頼りながら働こう 吉川裕子
    子どもを真ん中に置いた働き方改革を目指して 加藤陽介
    先生たちが自ら照らす道の先にある『働き方改革』 たかのまさこ
    
    鼎談 ChatGPTで授業づくりはどう変わるのか
    藤原友和×池田修×長澤元子
    
    座談会 職員室の雰囲気を下支えするものとは何か〜前向きに授業づくりを行うために大事なこと〜
    藤倉稔×岡部雄紀×斎藤玲那×中村希未×長屋聖慰
    
    誌上レポート 働き方改革の中で学び合う学校
    〜新潟市立濁川小学校 髙島純校長を訪ねて~ 大島崇行
    令和3年1月、中央教育審議会「「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)」が公表された。
    しかし、この「個別最適な学びと協働的な学び」という言葉。人によって解釈がバラバラであり、これまでの学校教育実践の中にも多分に含まれているのではないか、という議論もある。
    本号では、「個別最適な学びと協働的な学び」とは何か。先行実践と最新の実践、理論と実践の往還を通して、さまざまな角度から考える!
    
    【巻頭座談会】
    「個別最適な学びと協働的な学び」とは何か
    秋田喜代美×佐々木潤×中川綾×蓑手章吾×渡辺貴裕
    
    誌上レポート
    「個別最適な学びと協働的な学び」と授業づくり〜前田考司さんを訪ねて〜 大島崇行
    
    パート1 「個別最適な学びと協働的な学び」を考える 
    「個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実」とはどのような状態か 奈須正裕
    理念の共有と長いスパンで考える「余白」と「間」のある授業デザイン 宗實直樹
    他者との対話から社会課題を乗り越えるデジタル・シティズンシップの授業 今度珠美
    「みんな」で夢を求める学びと、零れ落ちる子どもたち~発達障害から肢体不自由まで~ 加茂勇
    定時制高校の授業は生徒の「個」にどう応じるのか~或いは「夜」という学習環境について~ 伊藤晃一
    
    パート2 「個別最適な学びと協働的な学び」を実践から考える
    「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的充実を音読指導から考える 石川晋
    「個別最適な学びと協働的な学び」と漢字指導~わたしの「漢字指導」の歴史~ 山川晃史
    「個別最適な学びと協働的な学び」と計算指導~一人ひとりの苦手に寄り添って~ 小島貴之
    ノートを通して子どもの学びを見守る~個別最適な学びとノート指導~ 佐藤由佳
    全体での発表指導を個別最適な学びと協働的な学びの視点で捉え直す~「固有種が教えてくれること」「グラフや表を用いて書こう」(光村図書5年)の実践を通して~ 樋口綾香
    みんなが参加できる国語の授業のための板書 岡本美穂
    「個別最適な学びと協働的な学び」とミニ・レッスン~「数学者の時間」における考えることを楽しむためのミニ・レッスン~ 伊垣尚人
    自主学習に必要なのは「魅力的な目的、具体的な目標、柔軟な手段」 葛原祥太
    ICTの活用で実現する個別最適な学びと協働的な学び 古川俊
    ペアコミュニケーションを土台としたペア学習〜友達の力を借りながら本来持っている自分の思いの表現や新たな気付きへ〜 藤井雅美
    「読み書きをいつくしむ風景」を目指して~ライティング&リーディング・ワークショップにおける学びの個別性と協働性~ 澤田英輔
    「個別最適な学びと協働的な学び」と理科 小島章子
    一人一人の「学びたい」を支える学習記録 米田真琴
    多様なルーツの子どもたちと「個別最適な学びと協働的な学び」 久保田比路美
    総合学習の特性「から」つくる、個別最適な学びと協働的な学び 菊地南央
    「個別最適な学びと協働的な学び」と行事 森万喜子
    
    特別寄稿
    書籍で捉える「個別最適な学びと協働的な学び」の歴史
    〜奈良女子大学附属小学校の大正から令和まで〜 佐内信之
    「令和の日本型学校教育」では、教師に求められる資質・能力の一つとして「ファシリテーション能力」が挙げられた。
    しかし、そもそもファシリテーションとは何か。
    本号では、識者に今一度、ファシリテーションについて解説していただくとともに、多様な子どもたちがいる教室でファシリテーションがどのように機能しているのか、具体的な実践で見せる。学校教育におけるファシリテーションの現在地!
    
    【巻頭言】
    学校とファシリテーション 堀公俊
    
    誌上レポート
    授業の中のファシリテーション〜豊田哲雄さんの教室〜 大島崇行
    
    パート1 ファシリテーションとは何か
    「教える」より「学び合う」場を創ろう!~参加型の場をつくるファシリテーション~ 中野民夫
    「見える化」の意義と実践  加藤彰
    意見の対立、コンテクストの違いへどう対処するか? 鈴木有香
    ファシリテーターとしての教師 阿部隆幸
    一人一人を大切にする関わりのためのファシリテーションの視点と方法 廣水乃生
    ファシリテーションを学校に取り入れるために ちょんせいこ
    
    座談会 学校教育実践におけるファシリテーションの現在地
    石川晋:上條大志×田中博司×戸来友美×松永久美×若松俊介
    
    パート2 ファシリテーションで授業が変わる
    【国語①】ワークショップ授業とファシリテーション 佐藤可奈子
    【国語②】子どもたちから学ぶ教師の役割や出番とは 片岡寛仁
    【算数①】苦手な子も安心できる授業づくり 前田健太
    【算数②】「数学メガネ」の実践 松本愛美
    【社会①】子どもたちが授業の主人公であり続けるための教師の役割 西田雅史
    【社会②】個別最適な学びと協働的な学びを支えるファシリテーターとしての教師 佐々木潤
    【理科①】自然事象との関わりを促す〜理科におけるファシリテーションについて考える〜 小島章子
    【理科②】子どもたちと理科学習活動のフィット感を高める 真田伸夫
    【美術】対話による鑑賞 藤倉稔
    【音楽】発見を一緒に楽しむ授業 曳田裕子
    【外国語(英語)】自律した外国語学習者を育てるための授業 サルバション有紀
    【総合的な学習の時間】課題解決型職場体験でファシリテーションを活かして、ミッションを解決する土壌をつくる 小見まいこ
    【教員研修】アクティビティの力を信じる―参加型学習で参加を学ぶ教員研修 角田尚子
    
    特別寄稿 学校教育とファシリテーションの歩み~「学校教育に関するファシリテーション書籍一覧表」をもとに~ 佐内信之