メールマガジン「実践!作文研究」
第139号(2002.10.6)
学力問題としての作文教育を考える
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メールマガジン「実践!作文研究」
第139号 2002年10月6日発行(毎週日曜日発行)
登録・解除は http://www.jugyo.jp/sakubun/magazine/
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−−1.はじめに−−
「実践!作文研究」編集長
松田善啓
みなさん、こんにちは。
「実践!作文研究」139号をお届けします。
今回は、池内清さんによる新連載「上條晴夫氏の作文指導」です。
上條晴夫さんの著書『書けない子をなくす作文指導10のコツ』を
検証しています。ご意見・ご感想をお待ちしています。
◆ ◆ ◆
−−2.連載「上條晴夫氏の作文指導」−−
東京・小学校
池内 清
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上條晴夫氏の作文指導
----「書けない子をなくす作文指導10のコツ」を読む(1)----
聖学院小学校 池内 清
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【新連載を始めるにあたって】
前回まで、「実践!授業感想文」を3回連載で書いてきた。今回
からは、上條晴夫氏の著作を中心に、そこから読みとれる作文指導
を考えていくことにする。
「実践!授業感想文」の連載第1回目の冒頭に以下のように私は
書いた。
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私は、上條晴夫氏の「見たこと作文」は作文教育の金字塔を建て
たと考えている。「見たこと作文」とそれにまつわる指導技術は
我々作文教育に携わる教師全員が追試を行う価値がある。
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三回の連載で「授業感想文」の概要を考察してきた。今回は、上
條氏の著作を中心に上條氏の作文指導を追試しつつ、上條氏の作文
指導をさらに考察して行く。
■上條晴夫氏の略歴
まずはじめに、「書けない子をなくす作文指導10のコツ作文指
導」(学事出版1992年12月20日)である。なぜこの著書にしたかと
いうと、上條氏の小学校教師時代の指導が一番多く影響をしている
からと考えたからである。
上條氏は現在、授業づくりネットワーク代表を始めとし、多くの
教育評論活動を行っているが、作文を子どもたちに指導したのは、
大学を卒業してから10年間の小学校教師時代である。処女作「見
たこと作文でふしぎ発見」(学事出版1990年1月20日)の奥付から
簡単に略歴を紹介しておく。
上條 晴夫(かみじょう はるお)
1957年 山梨県生まれ。
山梨大学教育学部卒業
山梨県・上野原町立沢松小学校勤務。
また、授業づくりネットワーク誌(学事出版)に作文指導をはじ
めとした論文を掲載しはじめたのは1988年10月号(授業づくりネッ
トワークナンバー4)からである
(http://www.jugyo.jp/kamijo/ronbun.html#1991)。そして、処
女作「見たこと作文でふしぎ発見」(学事出版1990年1月20日)の
時点で山梨県・上野原町立沢松小学校勤務と肩書きがあり、続く、
「書けない子をなくす作文指導10のコツ作文指導」(学事出版
1992年12月20日)の奥付では、「小学校の教師(10年間)を経て、
文筆、評論活動にはいる。」とある。
このように、小学校教師を退職し、初めて書いた本が、この「書
けない子をなくす作文指導10のコツ作文指導」であることがわか
る。
■まえがきを読む
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作文の指導技術の本である。
多くの先達から学び、工夫を重ねたコツを書いた。(p3
l2-3)
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これまで、作文指導の本はもちろんあった。しかし、このように
指導技術の本であると一文目から名乗っている。今でこそ、作文指
導技術と言っても抵抗感は少なくなったが、当時の作文指導はまだ
まだ教育界では一般に受け入れられてはいなかった。多くの作文指
導は、生活作文が中心で、生活の中から心に打つ、書くことに値す
るものを綴るのが作文であったからである。
しかし、上條氏は先達の多くの作文指導の本を読み、そこから使
える指導技術を抽出しては、追試をして行った。すぐに思い浮かべ
ても、えんぴつ対談(柳内達雄)、三つある式(国分一太郎)、番
号作文(福田凱馬)など多くの一流の実践家から学んで行く。
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生活を綴ること(したこと作文)を基本にした日本の作文教育の
流れの中で、前著『見たこと作文でふしぎ発見』(学事出版)で提
起した「見たこと作文」の観点から指導技術の見直しを行ってきた
からである。(p3
l9-11)
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見たこと作文の価値をここで詳しくは述べないが、従来の作文教
育の中心が「生活を綴ること(したこと作文)」であったことに対
し、見たこと作文では、「見たこと」を中心に書いていく。そして
そこから「発見を中心に、追究したことを書いていく」作文指導で
ある。「見たこと作文をしよう」
(http://www.jugyo.jp/sakubun/mitasaku/intro.html)を参
照。上條氏がこの「見たこと作文」の実践をする中で、培ってきた
指導技術をこの著作でまとめたということである。
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書けない子をなくす指導に、本書が少しでも役に立つことを願い
たい。(p3
l15)
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この本の書名は「書けない子をなくす作文指導10のコツ」であ
る。「書けない子をなくす」がポイントである。以前、上條氏から
「見たこと作文をして、書ける子は書けるが、やっぱり書けない子
は書けないと言った先生がいたが、私は書けない子を書けるように
するために、見たこと作文を作った」という話をうかがったことが
ある。この本は「見たこと作文」というフィールドにその作文指導
をどのように展開していくかをまとめた本と言っていいだろう。
書けない子をなくす作文指導を本気で考えた本である。
■目次を読む
目次を引用する。
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まえがき
1.作文指導は「指示」が命だ!
1 書き出しを指示する
2 ハテナの文を指示する
3 規模の指示をする
4 時間の指示をする
5 文題の指示をする
2.作文指導は「ワザ」が命だ!
1 書式の指導をする
2 順序の指導をする
3 引用の指導をする
4 キーワードの指導をする
5 レトリックの指導をする
3.作文指導は「読み」が命だ
1 生活作文を読む
2 授業感想文を読む
3 評論文を読む
4 見たこと作文を読む
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三部構成で書かれている。
1は作文を子どもに書かせる時の全体的な指導技術であり、2は
その作文の内容に関わる指導技術であると言っていい。
また3は子どもの作文の読み方の技術を文種によって示したもの
である。
次回より、目次に従い、上條氏の実践を追試しつつ、作文指導の
技術を学んでいきたい。この目次がこの連載の目次になっていくと
考えている。
【今回の執筆者のプロフィールです】
池内 清(いけうち きよし)
東京・私立聖学院小学校教諭
所属団体:授業づくりネットワーク(事務局員)
全国教室ディベート連盟(理事)
学習ゲーム研究会(HP担当)
メディアリテラシー教育研究会(事務局員)
主な著書:『小学校はじめてのディベート授業入門』
『ディベートで学級会づくり』
『論理的な表現力を育て学習ゲーム』(共著)
以上学事出版刊 など多数
ホームページ:『作文が好きになるHP』
http://homepage2.nifty.com/m-age/ikeuchi/
◆ ◆ ◆
−−3.「実践!作文研究」進化情報−−
http://www.jugyo.jp/sakubun/
おもしろ作文道場第87回は「Q&A作文」その22です。
このコーナーは、次の3つのねらいを持って昨年の2月に始めま
した。
1.いろんな作文が集まることで、おもしろいコーナーができれば
いいな。
2.コーナーを利用して、おもしろい作文のネタが紹介できればい
いな。
3.あらゆる方にとって、楽しみながら文章修行の場になればいい
な。
トップページから入ることができます。多数のご参加をお待ちし
ています。過去の問題にも挑戦してみてくださいね。
http://www.jugyo.jp/sakubun/toko/
−−4.編集後記−−
○作文や作文的手法の実践・理論・追試報告などの情報や、作文に
関するHP、MM、MLなどの情報、本誌への感想をお待ちして
います。本誌やWEBサイトで紹介させていただくことがあります。
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転載希望の方は必ず松田までご相談ください。
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メールマガジン「実践!作文研究」No.139
2002/10/6 読者数3210
編集主幹者 上條晴夫 haruo.kamijo@nifty.ne.jp
発行責任者 松田善啓 yo_mazda@nifty.com
HP: http://www.jugyo.jp/sakubun/
(C)実践!作文研究会
2002
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