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《2003年11月号No220特集》
特集子ども向けテレビ番組で授業をつくる

「伊東家の食卓」の裏ワザ紹介をしよう

−テレビ番組に学ぶ、わかりやすいコミュニケーション能力−

松本真奈 千葉大学教育学部4年

まつもと・まな
1982年兵庫県生まれ。NPO法人「企業教育研究会」(ACE)理事を務める

1 本授業のねらい・特徴

「人によく分かるように伝える」とはどういうことなのか、またどのようにすればよいのかを体験的に学ぶ授業である。
 本授業では、小学生に人気のテレビ番組『伊東家の食卓』を用いた。子どもたちにとって裏ワザ紹介は、「人に伝えたい」と思わせる格好の材料である。(授業協力、千葉県本埜村立本埜第二小学校・古谷成司教諭)

2 準備するもの

  • 二つ以上の裏ワザ(『伊東家の食卓 裏ワザ大全集』よりコピー)が入った封筒、班の数分 
  • 裏ワザ紹介で使う材料
     ※裏ワザは、その場でできるものを選ぶ
  • ビデオカメラ

3 授業の流れ(中学年、国語科全4時間)

【1時間目 導入】
『今日は、「人によく分かるように伝える」勉強をします』
「人によく分かるように伝える」には、 どうすればいいかな?

「元気よく」
「大きな声で」
「はっきり話す」
『じゃあ、先生が、元気よく、大きな声で、はっきりと説明してみるね』
 手についたマジックが、マッチ棒で消せる裏ワザを紹介する。
 子どもたちの意見は満たすが、道具も用いず、わかりにくく説明し、それだけでは伝わらないことをわからせる。
『もう一回やってみるね』
 道具を用いて、ゆっくりと、大きな動作で、説明する。
 子どもたちにも実際にやらせてみる。
「人によく分かるように伝える」ため に大切なことは何ですか?

「実際にやってみせる」
「わかりにくいところは詳しく話す」
「物を使う」
『でも、まだ大切なことがきっとあるよね。それをこれからの授業で見つけていこう』
 班を分ける。
 班ごとに裏ワザが入った封筒を渡し、興味がある裏ワザを選ばせる。
 班の中で2〜3名の小グループを作り、班共通の裏ワザを、各小グループがそれぞれ紹介することを告げる。
(この後の作業は、他の班に裏ワザが知られないよう、班ごとに別の教室で行う。)
A班 ゆで卵の殻を簡単にむく裏ワザ
    油性ペンを簡単に消す裏ワザ
B班 中身が飛び散らずにカップを開ける裏ワザ
    消しゴムに写真シールを写す裏ワザ
C班 カップにスプーンを倒さずに置く裏ワザ
    卵を片手で割る裏ワザ
D班 固いビンの蓋を開ける裏ワザ
    ビーチボールを簡単に作る裏ワザ

【2時間目 台本作成】
 テレビ番組に習い、班ごとに台本を作成させる。
 台本の型を配り参考にさせる。
※台本の型は、ダウンロードしたい方はどうぞ。
(Wordファイルです)


 教師は、相手を意識した台本を書くように指示する。子どもたちは、協力して台本を作成していた。

【3時間目 実演練習】
 班の中で、小グループごとに発表をお互いに見せ合って意見を出し合う形で、練習させる。
 教師はビデオカメラで子どもたちの練習を撮り、その場で確認させる。
 ビデオで自分の姿を見せ、自ら確認させることで、次のような改善がみられた。
  • 声が小さい子どもが、意識的に大きな声を出すようになった。
  • 早口な子どもが、相手を見てゆっくり話せるようになった。
  • 顔がこわばっていた子どもが、笑顔で話せるようになった。
 各班何度も練習を繰り返していた。

【4時間目 発表会】
 各班発表後、みんなで実際にやってみる。
「親指と中指を、卵の割れ目にひっかけ、親指を引きます」
 みんな夢中で聞いていた。
もう一度聞きます。「人によくわかるように伝える」ために大切なことは何でしたか?

「動きに合わせて言う」
「相手を見る」
「聞いている人が楽しくなるようにする」

4 参考文献

『伊東家の食卓 裏ワザ大全集』日本テレビ放送網
『続・伊東家の食卓 裏ワザ大全集 2000年版』日本テレビ放送網